子供が腹痛で苦しんだり、排便のために気張っているのに便が出ない、排便時に肛門が切れたり痛みのために泣くのは困ります。排便をスムーズにさせるためにはどうしたらよいのでしょう。
 
週に2回以下の排便回数では便秘症と考えますが、便の回数が少ないために便が硬くなり排便時に痛みを訴えたり、痛くて排便できない場合にも便秘と診断します。ただ、2〜3日に1回の排便でも腹痛などの訴えがなければ心配は要りません。また、母乳栄養児では軟らかい便なのに3〜4日に1回の排便のことはよくあります。母乳のみの場合はこの程度では便秘とは考えません。

原因

 消化管などに病気がある器質的便秘と排便時の痛みがいやで排便しないため便秘になる機能性便秘、食物や食物繊維が少ない食事内容による食事性便秘の3つの型があります。

1、器質性便秘

 甲状腺機能低下症や肛門部の神経が少ないなどの病気のことがあります。

2、機能性便秘

 何らかの原因で便秘になり、その排便時の痛みが強かったため排便するのがいやになり、排便を我慢したため便が大きく、硬くなり排便時に肛門が切れたり、さらに強い痛みを伴い余計に排便することがいやになり便秘がひどくなるというものです。便の塊が大きくなると直腸を拡張します。この直腸の拡張が繰り返され、常に拡張した状態になると、便が直腸にあっても正常の排便反射(直腸に便がたまると排便したくなる)が抑制されて便秘が治りません。薬や浣腸などで排便を痛くないようにし、子供の恐怖心を取り除きながら、時間をかけて拡張した腸管を元に戻す必要があります。

3、食事性便秘

 食事に繊維質が少ないことが主な原因です。果物、野菜、海藻、こんにゃく、豆などの摂取を増やします。

治療

 慢性便秘ではまず病気がないことを診断します。食事内容の改善(食物繊維をさらに多く)、運動量の増加(外で遊ばせる)、排便習慣をつけるなどが主な治療です。
 学校のトイレが汚いと感じる子供が学校での排便を嫌がり、便秘になるといった状況もあります。便秘になった
原因を探すことも大切です。
 排便のコントロールが出来るようになるのは個人差が大きく遅い子もいますが、だいたい3歳頃です。この頃から
朝食後か夕食後にトイレまたはオマルに数分間座らせる排便習慣を付けて下さい。
 
浣腸は癖にはなりません。排便時の痛みが強い場合などに排便させるのに有用です。薬もあります。小児科専門医に相談して下さい。