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子どもの入浴
子供は新陳代謝が活発で、汗や皮膚の汚れが多く出ます。この汗や皮膚の汚れを放置すると汗疹や湿疹が出来てきます。子供にとって入浴は湿疹を予防するために重要です。
乳幼児は熱いお風呂は苦手で、体温より少し暖か目のお風呂を好みます。大人にとって少しぬるめに感じるくらいのお湯でゆっくり(39〜40℃くらいで10分以内)入れてあげて下さい。冬は少し高め、夏は少し低めにして下さい。浴室の温度もあまり熱くや寒くならないようにして下さい。
原則的に、新生児期はベビーバスを使用しますが、これは汚れた湯船からの皮膚の感染を予防することと、入浴させるのが容易であることがその理由です。きれいな浴槽でお湯の温度と入浴時間さえチェックできれば、赤ちゃんを浴槽に入れてはいけないというわけではありません。一般的には、母親が産後1か月間は入浴を控えますので、それと同じ期間はベビーバスにし、生後1か月頃から普通の浴槽に入れるようにしています。小さな子供の入浴時間はあまり長くならないように、10分以内が原則です。大人と一緒に入っても、子供を先に出すなど、子供が浴槽に長時間は入らないように注意してあげて下さい。入浴後は体のほてりが少し取れてから服を着させて下さい。早く服を着せすぎると汗をかいて湯冷めをします。
1、洗い方
生後1週までは顔や頭はお湯で拭くだけで十分です。3週頃からは皮膚脂肪の分泌が多くなることがあり、顔に小さなブツブツが出てくる場合はベビー石鹸をつけてやさしく(強くこすらない)、ゆっくりとていねいに洗うようにして下さい。顔や耳の後ろ、わきの下などは石鹸を指に付けて洗うようにすると洗いやすくなります。その後、お湯を含んだガーゼやタオルで石鹸を十分洗い落とすようにして下さい。ナイロンタオルでゴシゴシこすると皮膚を傷つけますので、ナイロンタオルは使用しないようにして下さい。ガーゼや木綿のタオルをやさしく使用して下さい。石鹸を使うのはゴシゴシこすらなくても皮膚の汚れが落ちるようにすることが目的です。石鹸を使えばゴシゴシこする必要はありません。ただ、石鹸を付けすぎないようにし、石鹸をお湯で十分洗い流した後、湯船の中で石鹸分が残らないようにして下さい。石鹸分が残ると皮膚を刺激し、痛みや痒みの原因となります。
皮膚が乾燥するとかゆみの原因となります。空気が乾燥する冬では、肌も乾燥しますので、乾燥肌の程度の強い子には入浴後に保湿性の軟膏を使用してかゆみやイライラから守ってあげて下さい。ベビーオイルは子供によっては皮膚の乾燥をひどくする場合がありますので、使用しても皮膚の状態が改善しない場合は使用を止めて下さい。皮膚の保湿目的で使用する軟膏は入浴後と朝、昼など1日2〜3回使用しますが、入浴後は皮膚が水分を十分含んでいる入浴後すぐの体が温かいうちに軟膏を使用し、皮膚の水分を保つようにしたほうが効果的です。
赤ちゃん用の沐浴剤は皮膚を保護する作用があり、スベスベしますが、汚れを落とす力は弱く、汚れのひどい部分や、汚れがひどいときには石鹸を使ってやさしく洗うことが必要です。入浴剤は使用しなければならないというものではありません。垢を落とす基本は石鹸です。顔も石鹸を使って洗ってあげて下さい。石鹸には無香料のベビー石鹸を使って下さい。低刺激性の石鹸を使用する場合は、洗浄力が弱く、普通の石鹸よりも少し時間をかけて洗う必要があります。
頭はベビー石鹸でも、シャンプーでも洗えますが、シャンプーのほうが油を落とす力が強いという特徴があります。
2、発熱と入浴
発熱があるときに入浴しても良いかどうかは多少議論のあるところです。わが国では風邪や発熱のある時に入浴すると体力が低下して病状が悪化するので、入浴しないようにということが昔からよく言われてきました。昔は、家の中でも冬は寒く、子供の栄養状態も良くありませんでした。また、家の中にお風呂もなく、銭湯などの外のお風呂に歩いて行かなければなりませんでした。冬の寒い時期に熱のある子供がわざわざ歩いて銭湯まで歩いていくという状況は良いとは言えないと思います。寒い家の中で布団にくるまって寝ていることが最良だったかも知れません。しかし、現在は子供たちの栄養状況は良く、家の中も暖房がありますし、お風呂やシャワーは家の中です。また、発熱時にぬるいお湯のお風呂やシャワーで体を冷やすという習慣の国もあります。子供たちの状況や環境が異なっていますので、昔の考え方が現在も正しいとは限りません。
風邪のときに入浴しても風邪の症状や治りやすさに変わりはありません。特に肌の弱い子や湿疹のある子の場合には入浴を長期間中止すると皮膚炎がひどくなりますし、イライラや不眠、不機嫌になります。オムツをしている子供ではオムツかぶれができます。病気を治すには病気と戦う体力の維持が重要ですので、体力を弱らせる不眠や不機嫌は困ります。熱があっても、元気なときは、さっと短期間の入浴で汗や皮膚の汚れを流してあげて下さい。皮膚が弱く、湿疹の出来やすい子供の入浴は特に重要です。機嫌が良くなり寝てくれますし、親の体力も回復します。
3、予防接種と入浴
以前は予防接種をした日の入浴は避けてくださいと説明がありました。これも特に根拠があっての説明ではなく、昔からの慣習による説明でした。予防接種のした日に入浴を避けなければならないという根拠はまったくありません。日常生活でしてはいけないことはありません。普段と同じ生活をして下さい。運動も特に制限する必要はありません。ただ、ワクチンの種類によっては大きな子供や成人では数日間体がだるくなることがありますので、この場合は自分の体調に合わせて下さい。
4、湿疹と入浴
湿疹に汚れがつくとかゆみが増します。皮膚をかけばさらに湿疹が増悪します。皮膚の汚れを落とすための入浴は湿疹の管理面からも重要です。皮膚の弱い子は出来るだけ毎日、入浴かシャワーをさせてあげて下さい。汗をたくさんかいたような場合は、そのつどにシャワーをお願いします。夏などは学校から帰宅後すぐのシャワーや水浴びは有用と思います。汗や皮膚の汚れを出来るだけ少なくすればかゆみも減少し、使用する軟膏や薬も少なくてすみます。湿疹がある場合には湿疹をこすらないようにして、皮膚の汚れを落とすだけの入浴方法を考えて下さい。石鹸を使って手のひらでやさしく、ゆっくり洗って、湯船で石鹸分を十分落として、入浴後に皮膚の手入れです。
5、ベビーパウダー
「てんかふ」ともいわれ、乾かして汗疹の予防によく使われました。昔は夏の子供の入浴後は首や腋の下、おしりなどはてんかふで真っ白が一般的でした。最近はクーラーも効くようになり、汗疹も軽くなり、薬も色々な種類があり、あまり使われなくなっています。汗疹の薬としては有用ですが、厚くなるほど塗るなど使いすぎると汗で固まって皮膚炎の原因となります。使う場合は薄く、少量を使うようにして下さい。
5、お風呂での事故防止
お風呂でおぼれたり、熱いお湯でのやけどの防止が重要です。子供は頭が大きく、重いという体の特徴があります。ヨチヨチ歩きをし始めたら要注意です。風呂場に近づけない、使用しないときは水を抜く、浴槽にふたをするなど事故防止に注意してあげて下さい。子供の入浴前に、お風呂の温度も自分の手で必ず確認してあげて下さい。
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