咳、痰

咳、痰、鼻水などは気道(鼻腔、咽頭、気管、肺など)に入った異物を外に出そうとする働きがあります。咳や痰を止めると細菌などの異物が外に出ず、困ります。咳、痰などはむやみに止めないようにしましょう。しかし、咳、痰、鼻水は本人や家族にとって、つらくてしんどいものです。特に子どもは口で息をするのが下手なため、鼻水で鼻がつまると寝てくれません。抱っこして鼻が通るようになれば機嫌が良くなるのですが、親も子も寝不足になります。薬をうまく使って下さい

1、薬

1)咳に対しては気管拡張剤を用いて気道の通りを良くし、痰を出しやすくしてやれば咳が軽くなります。

2)痰をやわらかくする薬を用いると痰が出やすくなり、気道上皮の動きが良くなります。

3)鼻水には抗ヒスタミン剤を少量使用しますと鼻水が軽減されますし、少し眠気が出て眠りやすくなります。

4)百日咳などの特殊な咳の場合は、咳を止める作用のある特殊な薬を使います。

2、喘息様の咳、呼吸困難に対する薬

 気管が炎症や収縮によって狭くなることで生じます。息を出すとき「ヒューヒュー」という音がするのが特徴です。狭窄がひどいとこれらの音が聞こえない場合もあります。呼吸が苦しそうであれば小児科専門医を受診してください。

1)吸入(ネフライザー)

 直接に気管や肺に薬を入れるやり方です。経口薬や注射薬とは異なり、必要なところへ直接作用します(不均一ですが)ので薬の量も少なくてすみ、全身への副作用も出にくいという利点があります。気管支拡張剤とインタールの吸入が一般的です。

2)経口の気管支拡張剤

 良く用いられます。長時間効果が持続する薬もあります。症状や発作の状況に応じて使い分けます。

3)吸入ステロイド

 成人ではリモデリング(炎症によりダメージを受けて気管が変形してしまう)という考えで、変形を予防するため吸入ステロイドが使用されます。ただ、小児では気管がダメージを受けても自然に回復することが多く、吸入ステロイドを子どもに使用することには慎重であるべきと考えます。
 しかし、重症例や頻回例には使用します。幸い、吸入の場合は経口や注射とは異なり、全身への影響はかなり減少します。
 深刻に悩まないでゆったり構えてください。喘息様の発作は小学生の中頃からほとんど出なくなる子どもを多く見かけます。それまで我慢です。