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こどもの誤飲事故
こどもが危険性のある物を食べてしまう事故は、何にでも手を出してつかみ、それを口に入れる生後5か月頃から出現し、はいはいするようになる8か月頃から多くなりだして2歳頃まで続きます。畳に直に物を置く習慣が大きな原因といわれます。生後5か月頃から赤ちゃんは色々な物を拾いますし、手に触れるものは何でも口に持っていくということを念頭に入れて子育てする必要があります。口に入るような小さな物や口に持っていっては困るものを子供の手の届くところに置かないようにすることを心がければ事故は防げます。
1、誤飲事故が生じた場合の基本的な家庭での処置
食べた物によって細かい処置は異なりますが、基本的なことは
@口の中に残っている場合は、両方の頬を押さえて口を開かせてから指でかき出します。A食道内で留まるのは困りますが、胃の中に入ってしまえば、ほぼ2日以内に便に出てきます。B食べた物を吐かして出させます。口の中に指を入れ、舌の後方を押せば吐きます。吐きにくいときは牛乳(異物の胃への刺激を緩和する)や水を飲ませて吐かせます。ただ、吐かせてはいけない物(揮発性に物や酸やアルカリ性の強い物)がありますし、牛乳を飲ませてはいけない物(脂溶性の物は吸収が早くなり危険)があります。C揮発性の高い化粧品やガソリン、灯油などは吐かせてはいけません。数日後に肺炎をおこす可能性があります。小児科専門医を受診して下さい。また、D酸やアルカリ性の強い漂白剤やトイレなどの洗浄剤などは吐かせると口腔内や食道の粘膜をよけいに傷つけます。牛乳を飲ませて希釈してから小児科専門医を受診して下さい。E食べた物やそのかけら、その名前や成分、食べた量がわかる物(箱やラベル)を持って小児科専門医を受診して下さい。場合によっては胃洗浄(胃の中を洗って飲み込んだものを出す)が必要となります。時間がたてば体内に吸収される量が多くなります。受診はなるべく早くお願いします。
食べた内容をインターネットで調べるか日本中毒情報センター(中毒110番)や病院で聞いてみてください。
2、具体例
1)タバコ
小児はタバコ1本が致死量です。嘔吐や顔面蒼白などの症状が30分から4時間以内に出ます。タバコを食べると嘔吐がその症状として出ますので重篤になることは少ないのですが、たくさん食べている場合は胃洗浄(胃の中を洗います)が必要です。小児科専門医を受診して下さい。タバコが浸かっていた水を飲んだ時は15分以内に急激な症状が出ます。ジュースの空き缶などを灰皿代わりに使用しないようにして下さい。
2)防虫剤
最近は、ほとんどが危険性の少ないパラジクロルベンゼンです。10kgの子供で2個が致死量といわれています。なめたりかけらを食べた程度では大丈夫です。症状としては嘔吐、腹痛です。この場合は牛乳を飲ませると、パラジクロルベンゼンは脂溶性のため余計に吸収が早くなりますのでやめて下さい。
3)乾燥剤
@シリカゲル
お菓子などについている乾燥剤です。吸収されませんので大丈夫です。
A生石灰(せんべいや海苔についています)
成人の致死量は10gです。水と化学反応して火傷をします。嘔吐させてはだめです。牛乳を飲ませます。
4)芳香剤
アルコールを少し含むことが多いですが、固形やゲル状の物は多量でないと大丈夫です。
5)ゴキブリ団子
ホウ酸が含まれています。乳児での致死量は2〜3gといわれています。市販されているものは含まれている量が少ないものが多い。
6)蚊取りマット
1、2枚程度では大丈夫です。液体蚊取りのビンはボトルが開かないので飲めません、舐めるだけですので大丈夫です。
7)クレヨン、水性絵の具
1本程度では大丈夫です。
8)食器用洗剤
多量でないと大丈夫です。
9)石鹸、シャンプー
少量であれば大丈夫です。症状は嘔吐、腹痛、下痢です。
10)化粧水、ヘアートニック
一口程度の少量では大丈夫です。エタノールが入っていますのでお酒を飲んだような症状が出ます。
11)ボタン電池
食道に留まっている場合や胃の中でも1ヵ所に長時間停滞した場合に組織を腐食して穴をあけます。水銀電池が最も短くて胃内で4時間までといわれます。腸内に入れば大丈夫です。食事を取らせたり、下剤を飲ませたりして早く出させます。
12)ピーナツ
肺に入れば咳が長期間(数か月以上)続きます。3歳以下の子供にはピーナツを与えないで下さい。
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