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夏かぜ
冬はインフルエンザなど重症化したり咳や鼻水が続く風邪が多いことはよく知られていますが、夏は「寝冷え」「おへそを出して寝たから」など、夏風邪はあまり重要視されていません。しかし、夏風邪では咳や鼻水は少ないのですが、突然に高熱が出たり、のどの奥が真っ赤に腫れたり、口内炎ができてのどが非常に痛がるなどの症状が出ますので軽症であるとはいえません。また、熱に伴って発疹(皮膚に赤いぶつぶつが出る)が出ることもあります。
代表的な病気としては「手足口病」「ヘルパンギーナ」「咽頭結膜熱(プール熱)」があります。これらの病気をおこすウイルスは各々数種類ずつあり、いずれも何回もかかります。
1、手足口病
口内炎、手のひらと足の裏に小さな水泡性の発疹ができます。乳幼児では膝前面や臀部(お尻)にも発疹ができますが、痒みはありません。口内炎は小さな潰瘍となりますので痛みを伴います。3割ほどの子に微熱も出ます。潜伏期は3〜4日です。通常、数日〜1週間で自然治癒します。薬は必要ありませんが、口内炎の痛みが強いときは口内炎用の軟膏があります。
原因ウイルスはコクサッキーA16とエンテロウイルス71が主です。4歳以下の乳幼児が80%以上を占め、1歳にピークがあります。感染力は発疹出現の前後2日間が強いのですが、ウイルスは咽頭からは1〜2週間、糞便からは約1か月も排出されています。
予後は良好ですが、稀な合併症ではコクサッキーA16では心筋炎、膵炎、肺炎が、エンテロウイルス71では無菌性髄膜炎の報告があります。
2、ヘルパンギーナ
突然の発熱に続いて、のどの奥(のどちんことその左右)が真っ赤になり、すぐにその部分に1〜2mmのその周囲が赤い水疱が数個出現し、すぐに破れて浅い潰瘍の口内炎になります。口の中の痛みが強く、機嫌が悪いのが特徴です。発熱は1〜4日で消失し、口内炎もその後消失します。ほとんどが4歳以下の子で、1歳代がピークです。潜伏期は2〜4日です。予後は良好ですが、稀に心筋炎や無菌性髄膜炎になることもあります。
主にコクサッキーA群が原因で、ウイルスは咽頭からは1〜2週間、糞便からは2〜4週間も排出されています。
3、咽頭結膜熱(プール熱)
発熱で発症し、頭痛や全身倦怠感、咽頭通、結膜充血や眼脂が出現します。のどの奥が真っ赤になり、目の結膜炎(目やにが出る)、高熱が4、5日続きます。目の結膜炎は片方に生じ、続いて他方に移ります。目やにが出ている状態ではプールでタオルなどの共有で感染させますが、実際は名前とは異なりプールでの感染は少なく、主には咳や目やにからの感染です。タオルの共有は止めて、うがいや手洗いで予防してください。潜伏期は5〜7日です。
主にアデノウイルスの3型、4型、7型で生じ、7型は高サイトカイン血症を生じる可能性があり、重症化する可能性が指摘されています。ただ、乳幼児の急性呼吸器感染症の約10%はアデノウイルスといわれていますので、のどを調べてアデノウイルス検査が陽性だけで、この病気ということは出来ません。
4、対応
口内炎ができたり、のどの奥が真っ赤になることからのどの痛みが強く、食べない、不機嫌、よだれが多いなどの症状が出ます。イオン飲料水やお茶、プリンやゼリーなどの冷たくてのどごしの良いものを食べれるだけあげて下さい。治す薬はありません。水分さえ飲めていればあまり心配はいりません。痛みが強くて夜寝ないときはアセトアミノフェンなどの薬を少量使用すると痛みが軽くなり眠れるようになります。小児科専門医に相談して下さい。薄着で涼しい快適な環境を作って下さい。
登校基準は手足口病やヘルパンギーナには無く、元気であれば行っても良いことになっています。咽頭結膜熱は登校基準があり、主症状が消退した後2日で、症状により感染の恐れがない場合はこの限りではないとなっています。
5、夏季熱
乳幼児の体温は外気温に影響されますし、水分の摂取が十分でないと体温は上昇します。暑い環境で眠ると汗をかきますし、眠っている間は水分の補給がありませんので軽度の水分不足となり早朝に38℃程度になることはよくあります。目覚めてからお茶やミルクなどを飲んで水分補給が十分になると平熱に戻ります。元気で機嫌が良いのが特徴です。風邪などの感染症や病気ではありません。心配はいりません。
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