水痘(水ぼうそう)

水痘帯状疱疹ウイルスは初めの感染で水痘(水ぼうそう)を発症し、水痘治癒とともにウイルスは脊髄の近くの神経節(神経の中継所)などに侵入、潜伏する性質があります。この神経節内に潜伏感染したウイルスは体調不良などの状況で再び活発になり、その神経の支配している部位に帯状の水疱疹を生じ、帯状疱疹とよばれます。

1、症状

感染してから症状出現めで(潜伏期)は14日(1020日)です。発疹は、25mmの水疱とその周囲が赤いのが特徴です。3〜4日後にかさぶた(痂皮)を作ります。その後痂皮は脱落し、色の脱失を残します。全ての発疹の痂皮化終了まで710日間かかります。この間は幼稚園や学校はお休みです。口腔などの粘膜にも出現し、浅い潰瘍、口内炎をとなる場合もあります。熱は初期38℃程度となることもありますが、23日で治まります。

2、妊娠中あるいは出生直後に母が水痘に感染した場合の児への影響

妊婦が分娩前4日から分娩後2日の間に水痘が発症した場合、児は母からウイルスをもらっているため、出生後の日齢5〜10に水痘にかかります。新生児の免疫力は低いため1730%の児は重篤となるとされています。
妊婦の水痘発症が分娩前5日〜21日の場合、出生児は生後04日頃に水痘となりますが、母がすでに作った抵抗力をもらっていますので重症化しません。また、22日以前の場合は児に水痘はでません。

3、成人での水痘

一般のウイルス感染症と同様、水痘でも成人では小児に比し多少重症感があり、23日前から発熱、全身倦怠などの症状が見られ、発疹も大型、数も多く、痂皮形成までの期間、色素沈着、瘢痕も残しやすい傾向です。

4、予防

ウイルスに接触前の一般的な予防とウイルスに接触後の緊急的予防があります。

1)一般的予防(感染前の予防

水痘生ワクチンが市販されており、任意接種で有料ですが1歳以上で接種が出来ます。成人、特に妊娠する可能性がある女性で以前にかかっていなければワクチン接種をお勧めします。

2)ウイルスと接触した後の発症予防

a)水痘ワクチン緊急接種

接触3日以内であれば水痘ワクチンを接種すれば発症防止や軽症化が期待できます。ただ、ワクチン接種は早ければ早いほうが良いのは勿論です。

b)薬による予防

ウイルスが血中に広がる時(予想発症日の1週間前、接触後1週間)から薬を7日間服用する方法です。一旦、咽頭などの局所で増えたウイルスが全身に広がるのを防止し、症状を出なくすることを目的としたかなり特殊な方法です。一般的にはお勧めしません。

8、治療

 水痘の発疹はかゆみを伴い、水疱内容液が感染性を持ちますので、かゆみの軽減と水疱の早期痂皮化が主な治療目的となります。

1)水疱や掻痒に対して

乾いて白い薄い膜様物になりますが亜鉛化軟膏の塗布が一般に行われており、掻痒感の軽減にも効果があります。
子どもでは汗をかいたり、汚れたりして水疱の破れた部分の掻痒、痛みが強くなったり、細菌感染の機会を作る場合があります。皮膚は清潔に保つべきで、湯船に入るような入浴は細菌感染の問題もあり勧められませんが、シャワーなどで汗や汚れなどを洗い流すことは子どものイライラの解除や安眠、親の安眠のために有用です。特にオシメの部分や肛門部はきれいにしてあげたいものです。
ウイルスに効く薬はほとんどないのが現状ですが、幸いこのウイルスに対しては
非常に効果のある薬があります。3〜5日の服用で発症期間が短縮し、症状が軽くすみます。服薬の開始は発疹出現後48時間以内であれば有効ですが、早ければ早いほど効果があります。