2024年 2月25日 放送
こどもの貧血

 血液中の赤血球や赤血球内のヘモグロビンという酸素を運ぶたんぱく質が減少した状態で、肺で取り込んだ酸素を体内に運ぶ力が低下し、全身の代謝が低下してエネルギー不足が生じます。乳幼児では極端な貧血が3か月以上続くと精神や運動の発達が遅れる可能性が指摘されています。

 顔色が青白く、唇や爪などの色も白っぽくなり、元気がなく、軽い運動でも動悸や息切れがし、めまいなどの症状が出ます。

 主な原因は偏食による鉄分の不足です。乳児では離乳食が極端に遅れた場合、幼児以降では偏食で鉄分やたんぱく質摂取の少ない子に貧血がみられます。牛乳には鉄分が少ししか含まれていませんので、牛乳を大量に摂取して食事量が少なくなると貧血になります。長時間走ったりジャンプしたりすることによる筋肉内や足底血管内の赤血球破壊が原因でおこるスポーツ貧血もあります。乳児期や思春期では成長が急激ですので、たんぱく質や鉄分の必要性が増します。また、思春期以降の女子では月経出血もありますし、やせ願望による無理なダイエットでは強度の貧血になります。

 鉄分は赤身の肉や魚の血合いに多く含まれます。鉄分は肉や魚などに含まれるヘム鉄と穀物や野菜などに含まれる非ヘム鉄に分類され、非ヘム鉄は腸管からの鉄の吸収率はよくありませんが、ヘム鉄やビタミンCとの摂取で吸収が促進されます。食事では肉や魚、野菜と果物を一緒に摂取することが望まれます。バランスの取れた食事が鉄欠乏性貧血を予防しますし、治療にもなります。食事療法で改善しない場合や強度の鉄欠乏性貧血では鉄剤を服用します。食事では鉄分の過剰状態にはなりませんが、薬やサプリメントの過剰摂取では、頭痛、食欲不振、肝機能障害、皮膚の黒ずみなどの副反応が生じますので注意が必要です。






2024年 1月22日 放送
ミルク嫌い

 母乳は飲むがミルクは飲まないという赤ちゃんがいます。いろいろ努力しても母乳が不足する場合や生後早期から保育所や託児所などに預ける場合に問題となります。ミルク自体が嫌なのかミルクに付随するものが嫌なのか、色々な対策を根気よく試みることになります。搾乳した母乳を哺乳瓶で飲むかを確かめて、飲めれば哺乳瓶や乳首の問題は考えにくく、預けると決めた時点から搾乳を開始して母乳パックでの母乳の冷凍保存を開始します。

 ごく稀にはミルクアレルギーや病気のこともありますので注意は必要ですが、@飲ませるときの抱っこの姿勢を変えてみるA溶かす水をチェックするB乳首の種類を変えてみるCミルクの温度を変えてみるD赤ちゃんの眠たい時に飲ますEミルクの銘柄を変えてみるF入浴後などの喉が渇いている時に飲ましてみるGスプーンやカップを使うなどを試みます

 イライラしたり、無理に飲ませようとすればするほど、赤ちゃんはますます嫌がって飲まなくなります。育児書やミルクの缶に書いてある1日哺乳量はあくまで目安であり、活発で体重の増加が良ければ、基準の哺乳量より少なくても、その子にとっては十分なのです。病気が否定されれば、体重の増加が不良の場合でも、活発であればミルクは少なくても飲んでくれるだけ、母乳も出てくれるだけで我慢をする必要があります。水分補給や空腹で泣くときには果汁や野菜スープ、重湯、赤ちゃん用のイオン飲料水などを与えて様子をみます。生後4か月頃から、早めの離乳食をつぶし粥から開始して、あせらず、ゆっくり進めます。体重の増えはゆるやかですが、子どもが元気であり、体重が確実に増えていれば心配は要りません。子どもはよほどのことがない限り健全に育ちます。離乳食が進んでくれば徐々にですが体重は追いついていきますし、後遺症も残しません。それまであせらず我慢です。





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